Ryzen 5 5600Xの評価: 素晴らしいシングルスレッド性能を持つ6コアCPU
だいぶ遅れてはしまいましたが、ちょっと前に発売された第4世代Ryzen CPU「Ryzen 5 5600X」の性能・コスパなどについて評価していきます。
Ryzen 5 5600Xのスペック
スペック | Ryzen 5 5600X | Ryzen 5 3600X | Core i5 10500K |
プロセス | TSMC 7nm | TSMC 7nm | 14nm |
コア | 6 | 6 | 6 |
スレッド | 12 | 12 | 12 |
基本クロック | 3.7Ghz | 3.8Ghz | 3.1Ghz |
最大クロック | 4.6Ghz | 4.4Ghz | 4.5Ghz |
TDP | 65W | 95W | 65W |
世代 | 第4世代 | 第3世代 | 第10世代 |
Ryzen 5 5600Xと、同じく6コア12スレッドを備えるCPUの性能は以上のようになっています。
これだけ見ると、第3世代→第4世代への進化が乏しいように見えますが、まったくそんなことはありません。数字で見えるところでいうとTDPが30W下がっていますし、最大クロックも4.4Ghzまで上がっています。
また、クロック当たりの処理能力の向上、および6コアが一つのダイにまとまったおかげで、あまり数字に出ない部分で大きな飛躍を果たしており、実際の性能、特にシングルスレッド性能が大幅な向上を見せ、ついにはインテルCPUを上回っています。
よって、コア数こそ増えなかったものの、前世代からは順当かつ素晴らしい進歩をとげているCPUであるといえるでしょう。
Ryzen 5 5600Xの良い点・悪い点
ここからは、Ryzen 5 5600Xの良い点、悪い点をそれぞれ箇条書きで説明していきます。
良い点
- シングルスレッド性能が非常に高い: これまでのRyzenのイメージは「シングルは微妙、マルチがすごい」でしたが、この世代からシングルスレッド性能も大きく向上し、インテルを抜き去りました。そのため、ームといったタスクにおいても本領を発揮できるようになりました。
- TDPが低い: このCPUは性能を考えると、TDPは低いです。具体的には、性能はTDP125WのCore i7-10700Kと匹敵していながらも、5600XのTDPは65Wに抑え込まれています。
- PCIe 4.0サポート: M.2などで使われている高速接続規格のPCIe 4.0をサポートしています。そのため、7000MB/S級のモンスターSSDなども扱うことが可能です。
悪い点
- 価格が高い: いままではコスパの高さもRyzenの魅力だったのですが、今世代のCPUはとにかく高い!前世代のRyzen 7よりも高くなっているので、値下げをしてほしい感はあります。
- 内臓グラフィックなし: インテルのCPUは基本内臓グラフィックスが搭載されているのに対し、Ryzenは搭載されていません。そのため、グラフィックボードがないと使うことができません。
まとめ
Ryzen 5 5600Xは、予想よりも性能は大幅に高いCPUでした。しかし、価格も予想以上に高く4万円+はします。
もし3万円台だったら間違いなくベストなのですが、4万円前後だと8コアのRyzen 7 3700XやCore i7-10700Kという強力なライバルがいます。なので、エンコードのようなコア数が大事な作業よりゲームのようなシングルスレッド性能が重要なタスクをするかたにはおすすめですが、それ以外の方にはベストではない。
しかし、シングルスレッド性能と、6コアCPUとしての性能はまさに最高といえるので、素晴らしいCPUであることは間違いないでしょう。
以上、Ryzen 5 5600Xの評価でした。
Ryzen 5 5600Xはコチラ↓