【2020年前期】AMD Ryzenのあゆみ: 低価格帯の充実によるさらなる躍進

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時がたつのは早いもので、2020年ももう7月になったということで、今年の前期(1~6月)のAMD Ryzenのあゆみについてまとめていきたいと思います。

CPU市場でのさらなる躍進

2020年前期にAMD Ryzenは、インテルの第10世代CPUの発売という向かい風もありましたが、シェアは順調に推移しました。登場以来好調のデスクトップ向けCPUだけでなく、最近はノートパソコンにもRyzen CPUを搭載したものが増えてきて、さらなる躍進を予感させます。

また、サーバー向けCPUである”EPIC”も、下の写真のように大きくシェアを伸ばしており、長らく圧倒的な地位を保ってきたインテルに迫ろうとしています。このように、2020年前期は去年から引き続きAMDにとって飛躍の一年となりました。

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サーバー用CPUのシェアの推移

低価格帯の充実

2020年になったときには、第3世代RyzenのラインナップにはRyzen 9, 7, 5しかなく、低価格帯の製品はほぼありませんでした。

しかし、2020年に入ってAMDRyzen 5 1600AF, Ryzen 3 3300X, Ryzen 3 3100と低価格帯の3製品を発表し、低価格帯におけるCPUの充実を図りました。これら3製品のコスパは非常に高く、現在も売り切れ続出で入手が簡単ではない等、素晴らしい売れ行きを見せています。

対してインテルは、これまではライバルがいなかったために一人勝ちだったもの、AMDが参入するとどうしてもコスパ・性能面で見劣りがしてしまい、お世辞にも好調とはいいがたいです。唯一、9100Fが健闘しているという感じでしょうか。

以上のように、これまでは中~高価格帯の製品(3700Xなど)の売れ行きがけん引してきたAMD Ryzenですが、低価格帯への進出により、さらなる強さを見せつけるでしょう。

 

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モバイル向け第3世代プロセッサーの発売

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2020年前期にはもう一つ、重要なことがありました。それは、もちろんモバイル向け第3世代プロセッサーの発売です。以前は、モバイル向けにはZen+アーキテクチャの第2世代までしかありませんでしたが、Zen2アーキテクチャを搭載した第3世代の登場により、性能・電力効率が大幅アップしました。

モバイル向けでは、製品数の多いインテルが依然として強いですが、そのコスパと性能により、Ryzenも少しずつですがシェアを伸ばしています。最近はたくさんのメーカーがRyzen搭載バージョンを発表しているので、モバイル向けもこれからのさらなる躍進が期待できます。

2020年後期への期待

コロナウイルスのことなどもあり、詳しくはまだどうなるかわからないのですが、予定通りいけば今年中にはデスクトップ向けの第4世代Ryzenが発売されます。

また、その前に"XT"と末尾についた高クロック版の第3世代Ryzenが7/7の七夕に発売予定です。予定がこれからも目白押しで、楽しみですね。

まとめ

以上、2020年前期のAMD Ryzenのあゆみでした。長い間、インテルがCPU業界を牛耳ってきましたが、ここ最近のAMDの逆襲には素晴らしいものがありますね!数年後には5nmプロセスへの移行があるといううわさもありますし、楽しみです!

 この記事は以上です。最後までお読みいただきありがとうございました。